【労働基準法】振替休日先行では違法?
2017/11/14
■ 直後の土曜日が労働日

【問】

機械の入替えのため、休日に作業を行う必要が生じました。

事前にスケジュールを組めるので、休日振替で対応します。

週の真ん中の水曜を休みにするとして、「直前の」日曜と入れ替える案(@)、「直後」の土曜と入れ替える案(A)が出されました。

振替休日は先に出勤させて、後に休むものと理解していましたが、逆パターンも可能なのでしょうか。

● 先に特定していれば合法・・・時間外労働の発生に注意

【問】

休日と労働日の入替えは、通常、急な仕事量の増加に対応するもので、「先に出勤させる」パターンが主体です。

しかし、お尋ねのケース(A)では、水曜日に先に休ませておいて、後から休日に出勤させる形となります。

「法的な問題がないか」と心配されていますが、振替の定義を再確認しましょう。

まず、振替自体の有効性ですが、「休日と定められた日が絶対的に労働から解放されたものかどうかについては、労働契約の内容いかんによるもの」と解されています(労基法コンメンタール)。

ですから、「就業規則に、振替を必要とする場合には休日を振り替えることができる旨」の根拠規定を設ければ、違法性の問題は生じません(昭23.04.19基収1397号)。

ただし、振替というためには、「休日を振り返る前にあらかじめ振り替えるべき日を特定して振り替える」必要があります。

休日労働を行った後にその代償として特定の労働日の労働義務を免除する」代休とは区別されます。

さらに、振替の場合は、変更後の勤務割について「4週4日の休日を確保」しなければなりません(前掲書)。

もっとも、現在は、何らかの形での週休2日制が浸透しているので、この制約が問題となるのはレア・ケースでしょう。

「振替により休日となる日」が「労働日となる日」より前に来ても、上記の要件を満たす限りは、適法な振替と認められます。

一方、代休に関しては、「休日労働の後に労働義務を免除する日」を決定するので、お尋ねでいう「逆パターン」は考えられません。

なお、今回は@Aともに「同一週内の振替(週の出勤日は同じ)」なので、割増賃金の問題は生じません。

この点も、振替と代休で扱いが異なる点です。

ただし、振替であっても、週をまたぐと割増を要すケ−スもあり得ます。

解釈例規では、「振り替えたことにより当該週の労働時間が1週間の法定労働時間を超えるときは、超えた時間については時間外労働となる」と述べています(昭22.11.27基発401号)。

振替により、週の出勤日数が増えるときは注意が必要です。

【健康保険法】被扶養者になる選択は?
2017/11/14
■ 大病患い退職するケース

【問】

大病を患い、退職を選択します。

健康保険について、「任意継続の手続きを取るか、国民健康保険に加入するか、選択が必要」といわれました。

そこで考えたのですが、妻がパートで働き始め、健保の被保険者となっています。

私は病身なのですから、妻の被扶養者になるという方法もあるのではないでしょうか。

● 生計維持関係あれば可能・・・傷手金含む「年収」で判断

【答】

ご質問者は、妻の配偶者です。

被保険者の配偶者であれば、生計維持関係にあることを条件に被扶養者になります(健保法3条7項1号)。

被保険者と同居しているときは、本人の年収が130万円(60歳以上、障害厚生年金を受けられる障害者は180万円)未満で、被保険者の年収を上回らなければ(原則は半分未満)、生計維持関係にあると認められます。

本人の年収は、通常は「前年の年収」を参考としますが、退職等により収入に変化が生じたときは、「直近」の見込み額により判断します。

「大病により退職」ということですから、健康保険の資格喪失後の継続給付(傷病手当金)を受給されるのではないでしょうか。

当面、労働の能力がないので、雇用保険の基本手当の請求はできません。

受給期間の延長手続きを取っておく必要があります(雇保法20条)。

傷病手当金は、受給開始から1年6ヵ月でストップします。

その間に、病気から回復すれば、ハローワークで求職の申込みをして基本手当を受給することになります。

ですから、退職後も、賃金以外の収入が発生します。

「年収」には、健保の傷病手当金や雇用保険の基本手当等が含まれます。

上記年収が130万円以上(60歳未満、障害厚生年金不受給)であれば、被扶養者になることはできません。

1日当たりの限度は130万円を360で除して計算するので、3612円以上だと対象から外れます。

その場合、「任意継続の手続きを取るか、国民健康保険に加入するか」の選択という結論になります。

【交通事故処理】後遺障害の賠償難しい?
2017/11/14
■ 事故当初は病院行かず

【問】

自家用車で信号待ちのとき、主婦が運転する車に追突されました。

事故当初は何でもなく、加害者と連絡先のやりとりをしただけで、警察にも病院にも行かなかったのですが、1週間くらい経って首と腰が痛くなってきました。

その後、加害者からは音沙汰がありませんが、このままだと加害者は罰せられず、また、後遺障害などの損害賠償を取ることもできないのでしょうか。

● 早期に病院や警察へ・・・連絡先の入手が前提

【答】

交通事故に遭った後、そのときは何でもなくても、しばらく日にちが経過してから症状が出てくることは珍しいことではありません。

事故直後に警察を呼ばず、病院にも行っていないようですので、このままでは人身事故扱いになっておらず、交通事故の補償を受けることはできません。

種々の症状が出てきた今、できるだけ早く病院に行って交通事故の傷害の診断書を作成してもらいましょう。

当然、治療を開始することになります。

診断書を警察に届けて人身事故扱いにしてもらわなければなりませんが、これは結構大変です。

事故から相当の期間が経過すると、警察が実況見分を行うのは難しくなり、加害者の協力が必要になってきます。

事故直後、相談者には人身の傷害も物損もなかったので、加害者は事故についてはもう終わっていると思っているのではないでしょうか。

事故の程度によっては加害者が処罰されないことも多いので、人身事故として認められて自賠責保険や任意保険による傷害の補償がしっかりと受けられるように、加害者に協力させることが大事です。

これも簡単なことではないでしょう。

ともあれ、加害者に連絡を取って現在の症状を説明し、人身事故扱いにして治療や補償が受けられるように、加害者の任意保険会社にその手続きをするように求めてください。

警察で事故について話してもらうことも必要になるでしょう。

後遺障害については、早い段階で後遺障害等級認定取得を云々するよりも、今は治療に専念することが大事です。

一番良いのは、後遺障害が残らないまま完治することです。

信号待ちで追突された事故の被害ですから、相談者の過失割合はありません。

事故に関しては絶対的に有利な立場にありますが、そのためには人身事故扱いになること、そして交通事故証明書が作成され、それを元に加害者側に損害賠償を求めていくというのがあるべき姿です。

ただ、この先、治療を続けていった結果、実際に後遺障害が残った場合は、「どうせ等級は取得できないだろう」と最初からあきらめるのではなく、等級取得に全力を尽くしましょう。

等級取得の有無によって賠償額は大きく違ってきます。

【労働安全衛生法】産業医の選任要件教えて
2017/11/14
■ 50人規模から必要と聞く

【問】

当社は従業員の増加によって産業医を選任することが必要になったと聞きました。

産業医の選任方法、その職務等についてご教授ください。

● 健康管理の研修修了を・・・法人代表者らは対象外

【答】

産業医は、事業場において労働者の健康管理等について、専門的な立場から指導し、助言等を行います。

産業医の職務について、過重労働による健康障害防止対策、メンタルヘルス対策等が重要な課題となるなど状況の変化に対応してより効率的かつ効果的な職務の実施が求められていることから産業医の作業場等の巡視等の規定の改正
が行われ、本年6月1日から施行されています。

以下にお話の産業医の選任、その職務等の主な事項についてご説明します。

1 産業医の選任について

事業者は、政令で定める規模の事業場ごとに、医師のうちから産業医を選任し、その者に労働者の健康管理その他の厚生労働省令で定める事項(以下「労働者の健康管理等」といいます)を行わせなければなりません。

この政令で定める規模の事業場は、常時50人以上の労働者を使用する事業場とされています(安衛法13条、安衛令5条)。

事業者は、産業医を選任すべき事由が発生した日から14日以内に選任しなければならないこととされており、法人の代表者や個人事業を営む者または事業場においてその事業の実施を総括管理する者以外の者のうちから選任しなければなりません。

また、常時3,000人を超える労働者を使用する事業場にあっては、2人以上の産業医を選任しなければなりません。

常時1,000人以上の労働者を使用する事業場または次の表に掲げる業務に常時500人以上の労働者を従事させる事業場にあっては、その事業場に専属の産業医を選任しなければなりません(安衛則13条1項、下表)。

産業医は、安衛法13条1項に規定する労働者の健康管理等を行うのに必要な医学に関する知識について厚生労働省令で定める要件を備えた者でなければなりません(安衛法13条2項)。

この厚生労働省令で定める要件を備えた者として、

@ 労働者の健康管理等を行うのに必要な医学に関する知識についての研修であって厚生労働大臣の指定する者(法人に限ります)が行うものを修了した者、

A 産業医の養成等を行うことを目的とする医学の正規の課程を設置している産業医科大学その他の大学であって厚生労働大臣が指定するものにおいて当該課程を修めて卒業した者であって、その大学が行う実習を履修したもの、

B 労働衛生コンサルタント試験に合格した者で、その試験の区分が保健衛生であるもの等

が定められています(安衛則14条2項)。

産業医は法人の代表者や個人事業を営む者または事業場においてその事業の実施を総括管理する者以外の者のうちから選任することとされているのは、法人の代表者や個人事業を営む者または事業場においてその事業の実施を総括管理する者が産業医を兼務した場合には、労働者の健康管理と事業経営上の利益が一致しない場合が想定され、産業医としての職務が適切に遂行されないおそれがあるからです。

表 専属の産業医を選任すべき業務

イ) 多量の高熱物体を取り扱う業務及び著しく暑熱な場所における業務
ロ) 多量の低温物体を取り扱う業務及び著しく寒冷な場所における業務
ハ) ラジウム放射線、エックス線その他の有害放射線にさらされる業務
ニ) 土石、獣毛等のじんあい又は粉末を著しく飛散する場所における業務
ホ) 異常気圧下における業務
ヘ) さく岩機、鋲(びょう)打機等の使用によって、身体に著しい振動を与える業務
ト) 重量物の取扱い等重激な業務
チ) ボイラー製造等強烈な騒音を発する場所における業務
リ) 坑内における業務
ヌ) 深夜業を含む業務
ル) 水銀、砒(ひ)素、黄りん、弗(ふっ)化水素酸、塩酸、硝酸、硫酸、青酸、か性アルカリ。石炭酸その他これらに準ずる有害物を取り扱う業務
ヲ) 鉛、水銀、クロム、砒(ひ)素、黄りん、弗(ふっ)化水素、塩素、塩酸、硝酸、亜硫酸、硫酸。一酸化炭素、二硫化炭素、青酸、ベンゼン、アニリンその他これらに準ずる有害物のガス、蒸気又は粉じんを発散する場所における業務
ワ) 病原体によって汚染のおそれが著しい業務
カ) その他厚生労働大臣が定める業務

【労働基準法】土日の振替なぜできないか
2017/11/06
■ 法定休日は日曜日・・・時間外割増で処理したい

【問】

顧問先企業ですが、就業規則で「3割5分増しの割増賃金を支払う休日は日曜」と規定してあります。

しかし、社長が息子さんに代替わりした後、新社長が「土曜と日曜の振替」を命じ、社内で問題になっています。

新社長は、「日曜と平日の振替が可能なら、なぜ土曜と振り替えられないのか」と主張します。

どのように説明すれば良いでしょうか。

● 「特定」した以上不可

【答】

同じ「振替」という言葉を用いても、両者の意味合いは違います。

まず、いわゆる「休日の振替」ですが、「休日が特定されていても、根拠規定を設け、事前に振替日を特定すれば」、休日を労働日に変えることができます(昭63.03.14基発150号)。

この場合、片方が「休日」、もう片方が「労働日」と特定されていて、その性格が異なるために、振替操作も意味を持ちます。

一方、土曜と日曜はともに休日ですから、両者を入れ替えても、原則的には何の効果も生じません。

ですから、休日同士の振替に関するルールは設けられていません。

法定休日と法定外休日の関係を、再確認しましょう。

週休2日制(土・日が休みなど)の会社で、―回の休日に出勤させても、他の1回の休日が確保されている限り、法定休日労働になりません。

日曜出勤・土曜休日、日曜休日・土曜出勤、2つのパターンは、割増賃金の支払いという観点からみれぱ同等です。

しかし、「労働条件を明示する観点から、就業規則等で3割5分増以上の割増賃金率の対象となる休日が明確になっていることが望ましい」とされています(平11.03.31基発168号)。

これに基づき、貴社のように「日曜を3割5分増しの割増賃金を支払う休日」と定める例が少なくありません。

この場合、土曜休日が確保されていても、日曜に出勤すれば3割5分増しの割増賃金の対象になります。

新社長さんは、「日曜に出勤する必要が生じた場合、土曜・日曜の『振替』を行えば、2割5分増しの割増賃金で良い」というご理解のようです。

しかしそれでは3割5分増しの対象となる休日が明確になっているとはいえません。

解釈例規の趣旨からいえば、日曜と明確に定めた以上、任意の入替えは認められないと解すべきでしょう。

【労災保険法】年休で特別支給金は?
2017/11/06
■ 休業4日目以降の扱い

【問】

業務上災害が発生し、未消化の年休を消化してから休職を発令する形を取りたいと考えています。

賃金補償があれば休業補償給付は支給されないとして、休業特別支給金の扱いはどうなるのでしょうか。

● 賃金支給され条件満たさず

【答】

休業補償給付は、賃金を受けない日の4日目から支給されます。

「賃金の一部を受けない日」を含み、この場合、一部を受けない日とは、次のような日と解されています(労災法コンメンタール)。

@ 全部労働不能であって、平均賃金の60%未満の金額しか受けない日

A 一部労働不能であって、その労働不能の時間について全く賃金を受けないか、あるいは平均賃金と実労働時間に対して支払われる賃金との差額の60%未満の金額しか受けない日

休業特別支給金は、休業補償給付と同様に、療養により労働することができないために賃金を受けない日の4日目から支給されます(労災特別支給金支給規則3条)。

労災補償給付と損害賠償との関係において、いわゆる第三者行為災害の場合のときとは異なり、本体給付と連動して調整されるということになります。

【労働基準法】管理職登用で手取り減に!?
2017/11/06
■ 残業代占める割合高い・・・役職手当カバーできず

【問】

定例の人事異動で、若手の中から特に優秀な従業員を管理職に抜擢しました。

一般職時代は売上成績も抜群でしたが、残業に伴う割増賃金の支払いも高額に上つていました。

基本給自体は低いため、役職手当を加算しても、一般職時代と比べ、賃金の「逆転現象」が顕著です。

このまま放置していても問題ないのでしょうか。

■ 管理監督者性の否定要素

【答】

役職手当(役付手当)は、職責が重くなる対償として支払われる部分、時間外手当の見合いとして支払われる部分などに、分解できます。

「理念的」には、一般職から管理職に登用され、社内序列が上がるにつれ、賃金額も上昇していく制度設計が採られているはずです。

しかし、収入の総額は基準内賃金部分だけでは比較できません。

労基法で定める管理監督者に該当する場合、労働時間等に関する規定の適用が除外され、時間外等の割増賃金(深夜割増除く)が支給されなくなります(労基法41条)。

このため、一般職時代に時間外割増のウエートが高かった従業員については、右肩上がりの賃金カーブを描かないケースもあり得ます。

「管理職登用は、さらなるキャリアアップをめざすための通過点」とみなされるので、大多数の従業員は、収入の一時的な逆転現象が生じても、表立って異論を唱えないものです。

しかし、賃金制度の不合理性が大きいと、違法性が生じる場合もあり得ます。

管理監督者に該当するか否かの判断基準(昭22.09.13発基17号)の1つとして、「地位にふさわしい待遇がなされているか否か」が挙げられています。

チェーン店舗の管理職を対象とする解釈例規ですが、「基本給、役職手当等の優遇措置が、実際の労働時間を勘案した場合、労働者保護に欠けるとき」は、管理監督者性を否定する補強要素となるとされています(平20.09.09基発0909001号)。

お尋ねの若手が、管理職登用後もプレイングーマネージャーとして長時間労働に従事し、時間単価が大幅に低下すれば、法41条の管理監督者に該当しないと判断される可能性があります。

その場合、時間外実績に応じて計算した割増賃金額が、役職手当のうち時間外見合い分を超えるときは、追加の清算が必要になります。

【健康保険法】立替払いできるか
2017/11/06
■ 治療用具の購入代金

【問】

当社に慢性的な腰痛(私傷病)をかかえる従業員がいます。

健保では、病院や薬局で保険証を提示して、自己負担額を支払うのが一般的と思います。サポーターを自費で購入したときに費用の請求はできるのでしょうか。

● 医師指示が前提に

【答】

健康保険では、病院など保険医療機関の窓口に保険証を提示して診療を受ける現物給付が原則です。

療養の給付(法63条)といいます。

一方で、療養費(法87条)があります。

これは、かかった医療費の全額を一時立替払いし、あとで請求して払い戻しを受けるものです。

たとえば、

@ 就職後、保険証の交付を受けるまでの間に傷病にかかり、被保険者資格があることを証明できないため、自費で診療を受けたとき、

A 海外の医療機関で診療を受けたとき

などが対象です。

そして、

B 治療用装具を医師の指示で作成し、装着したとき

も含まれています。

保険者がやむを得ないものと認めるときに支給されますが、Bではかかった費用の7割が必ず給付されるわけではなく、告示(平18.09.29厚労省告示528号)により定められた装具の価格を基準としてその一部が支給されます。

【雇用保険法】受給資格はどうなる
2017/11/06
■ 制度利用し早期定年

【問】

セカンドキャリアを活かして起業するため、60歳前に定年退職の制度を利用する社員がいます。

1年程度準備に時間がかかりそうとのことで、離職したら基本手当はどれくらいもらえるだろうかと相談されました。

会社都合と自己都合とでは、条件が大きく変わってくると認識していますが、早期定年退職の場合はどのように扱われるのでしょうか。

● 特定非該当も給付制限なし

【答】

基本手当は離職理由が自己都合の場合と、解雇や倒産などの会社都合で「特定受給資格者」等に該当する場合とでは、所定給付日数に差が生じます。

勤続20年以上かつ45歳以上60歳未満の人では、前者は150日分なのに対し、後者に該当すると330日分となります(雇保法22・23条)。

定年退職で離職した被保険者については、雇用保険取扱要領の記載から、人員整理等で退職勧奨を受けた被保険者が希望退職を選択したなら特定受給資格者の所定給付日数、通常の定年年齢に達した場合や退職金上乗せ等の優遇を伴う早期退職は、自
己都合での退職者と同様の所定給付日数が適用されます。

ただし、これらの退職には本人の責めに帰すべき重大な理由はなく、「正当な理由によらない離職」でもないので、3ヵ月程度支給を受けられない「給付制限」を課されることはありません。

【労働基準法】フレックスの休日割増はいつ?
2017/11/06
■ 土日連続で出勤したら・・・3割5分適用に疑問

【問】

フレックスタイム制で働く従業員ですが、家庭の事情により、月の前半にフル稼働できない状態が続きました。

埋め合わせで、土日に連続して出勤したいと申出がありました。

1週1日の法定休日が確保できない場合、賃金はどのように計算するのが正しいのでしょうか。

法定休日の取扱いが、よく理解できません。

● 「法定」に該当か確認を

【答】

まず、法定休二日の定義から確認します。

休日は毎週1回の付与が原則です(労基法35条)。

就業規則等に別段の定めがないときは、「日曜から土曜までの暦週」を1週として取り扱います(昭63.01.01基発1号)。

土日連続して出勤しても、「土曜が含まれる週の日曜」「日曜が含まれる週の土曜」が休日として確保されていれば、法定休日労働に当たりません。

お尋ねの方が、土(A)・日(B)・土(C)と連続して出勤すると、後ろの方の土曜日(C)が法定休日労働となります。

前の土曜日(A)と日曜日(B)は、法定外休日労働という扱いです。

法定外休日の出勤日は、通常の残業と同様に処理されます。

その月の労働時間が一定限度を超えない限りは、通常勤務と同様で割増賃金の支払いを要しません。

「一定限度」は、

@ 月の法定労働時間(40時間×月の暦日数÷7日)または

A 月の所定労働時間(1日の標準労働時間×月の所定労働日数)のいずれかに定められているはずです。

ご質問では、「月の前半にフル稼働できなかった」というのですから、土(A)・日(B)に出勤しても、月の総労働時間が前記の@法定労働時間、またはA所定労働時間を超えないケースもあり得ます。

この場合、時間外労働数はゼロです。

一方、後の土曜(C)に出勤すれば、その労働時間は「自動的に」法定休日労働としてカウントされます。

フレックスタイム制をとるときも、法定休日労働の時間数と通常労働日の労働時間は、 「別管理」です。

ですから、たとえば31日の月に、Dさんが休日労働(8時間)も含め180時間働いたとします。

所定労働時間が176時間(標準労働時間8時間X22日)とすると、Dさんは通常労働172時間(4時間の不足)、休日労働8時間という割振りになります。

休日労働8時間について、3割5分増しの割増が必要です。

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